今日起こった出来事。書こうかすごく悩んだけど書こう・・・
ぼんぼん育ちでまともにバイトすらしたことがない実家の友達・・・
「代理店面談があるからとりあえずきちんとした格好で来てくれ」
幼馴染の友に言うべきではないこんなセリフを言った。でも26年間社会人経験がないこの友人に対して僕はやっぱりどこか不安だった。


友人が道に迷うこと40分近く。携帯でやり取りしながら誰もいない新宿都庁前で昨年のお盆以来に会った。
しかしその姿は本当に想定外だった・・・
ジーンズ地?のような青いスーツに真っ赤なネクタイ。
そして何も入っていないハンドバック・・・いや、ポケットティッシュが入っていたらしい。
僕は「これはまずい」と心底から思っていたのになぜか大爆笑してしまった。「なんだよその格好は!笑」彼は昔から体を張ったギャグキャラだったけど、「これは素なんだ。笑っている場合じゃない。」
と思いつつもセカンドバックに爆笑。僕はしゃがみこんで笑い転げた。
面談前に2人でデニーズで話すこと3時間。懐かしい話しをしつつも僕はどうしようか本当に悩んだ。
しかし彼はやる気満々ではるばるここまで来ている。なんでも言える中なので「いやー笑っちゃったけど、その格好はまずいよ」と言ったが彼はあまり気にもとめていないようだった。
しかし、「格好はともかくいざ面談になったらキリッとしてくれるだろう」と思い簡単に業務の内容を話した。物事の飲み込み自体はすごくいい。
時間がきてドキドキしながら僕は友人を連れて会社に向かった。
「始めまして」
とりあえず始まった。 しかし彼は名詞を頂く手こそ両手だったものの、椅子から立ち上がろうともしなかった・・・・・・
敬語も使えない、手も机に両肘を乗せたまま。僕は少し気が遠くなりかけながら話しを聞いていた。
「・・・・・・せっかく~さんの紹介で申し訳ないのですけど、厳しいです。というか~さんの紹介でなければあなたと5分もお話しをしなかったでしょう。それにそのバックはなんですか?」
・・・・・・・・・・・・
僕と面談者はいい仲なので色々なフォローを入れて「すいません出直してきます!ありがとうございました」といって逃げるように去った。
出てからも彼には状況が理解できていないようだった・・・
つらかった。
子供に苦労をさせるのも親の勇気。どこかで聞いたこんな言葉が頭によぎった。
子供の頃から彼の家には最新のゲームがあり、まわりのみんなからうらやましがられていた。
考えうる全ての娯楽が彼の周りには揃っていた。
「だめだったみたいだな?」友人はくったくもなく言った。
僕は何から話したらいいのかわからなかった。
しばらくかなり遠まわしな話しをしながらも、「おおきなお世話なんだろうけど、このままでは彼にとってよくないのではないだろうか」と思い、ひとつひとつ、ゆっくり話した。
ちらっと横目で見た彼は目が涙ぐんでいた。
僕は今の彼と同じ思いを3年前にした。苦楽を共にした友人の一人にちょっと種類は違うけど、その頃出入りしていた広告代理店の社長のかわりに同じようなことを言われ、繁華街の路地でその友人の前で泣いてしまったことがあった。
人前で泣くのはタイタニックを見たときだけだったし、惨めだったし、情けなかった。もう友達でいられなくなるかとも思った。
けど社会人になるとよほどいい上司に出会わない限り、怒鳴り散らされることはあっても真剣に自分のために説教してくれる人なんてもういない。親に怒られた子供のようにそのときは僕も泣き崩れた。
でもこの友人には感謝しているし今も変わらずの中だ。
さて、目の前の彼はどういった反応をしめすのか。彼は世の中のいかなる苦労もしていないと思う。
どんな話しからしていいのか。あまり傷つけないように言葉を選びながら色々話した。
なんと人生で自分で稼いだ額は200万円に満たないという・・・
もちろん稼いだ金額と苦労をそのまま比例させるのはおかしいけど、彼はもうじき27才になる。
そういえば僕の人生始めてのバイトは高校1年のときの結婚式場で、かれと一緒に面接を受けて一緒に入った。
「はい、このテープをアナウンスが新郎新婦のご入場です、と言ったら再生して」といってそのまま店員は何も知らない僕ら2人を置いてどこかに消えてしまった・・・
「新郎新婦のご入場です!・・・・・・?」僕らも消えた。
あの日から11年。彼はなにも変わっていないのか。
でも色々話した末、今回僕が一緒に指導して回り、僕がOKを出したらもう一度面談をしていただくことになった。僕が口説いたりすることもなく彼は「やる」と言った。
結果がどうなろうと彼にはいい経験になるだろう。僕もできるかぎりのことをしよう。
小、中、高と僕の知りうる限り学年で誰よりも人気者だった彼。今からでも苦労すればいい大人になれる!人気者の才能は努力だけでは厳しい部分もある。彼にはある種の天武の才がある。
何年も離れていたけどまた少し一緒にがんばろう。
は?僕も実家に帰らなきゃじゃん。
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