中国は三国志時代からさかのぼること400年前、漢王朝を作った「劉邦」の本を読んだ。
タイトルは「劉邦」。佐竹靖彦さんという現在65歳くらいの方が書いた本で、僕は学者さんの書いた本は実を伴わない机上の空論が多いんじゃないかと決めつけて、あまり読まないようにしてきたけど読んで本当によかった。
僕がそう思うようになったのは確か数年前に以前お世話になっていた社長と日経が主催の会計のセミナーを受けにいったときに、あまりにも学者様の話がくだらなくてその経験からだったと思う。
そのときの先生ときたら「この授業では貸借対照表、損益計算書をB/S、P/Lと呼ぶことにする」だの言葉の定義だけで午前中を終わらせやがった。
それはともかくこの本は鋭い分析と洞察力で劉邦の勝利の要因が分析されていて、感性が豊かな人が書いたものなら資料が限られるという事実はあるけれど、時代を超えてなお本人に触れたことがあるかのように分析できるんだと思い恐れ入りました。
歴史の書き換についてもかなり憂慮されていて、改ざんされた履歴を様々な角度から分析されているし同氏の改心の傑作かもしれない。アマゾンに載っていないのが残念。
僕は劉邦好きだけど横山光輝さんの漫画からの知識しかなかったから、この本に書かれている劉邦像には薄々気づいてはいたもののショックを受けたことがたくさんあった。
何度もショックを受けさせてくれたのは歴史の改ざんを経て劉邦はすばらしい人物に仕立て上げられていたけども、かなり腹黒い奴なのに何度も衝撃を受けた。
とにかく汚い!腹黒い。
でもなぜかその汚さも含めてますます劉邦が好きになってしまった。LOVELOVEビームです。
この本を読み終わって感じた今の時点での僕の項羽と劉邦のイメージは、劉邦はかなりおっかなくて色々なところに顔がきくヤクザの親分。彼の言う大義名分はチンピラが使ういいがかりに毛がはえたようなものにすら感じる。
一方項羽は育ちは良いし根は真面目で賢くて、ただちょっと自分の能力に溺れすぎて人様の話を聞かない若くしてプチ成功した人にありがちな男だ。
劉邦以外の人たちの優秀な部分は具体的でわかりやすいけど、劉邦のすごいところについては人生の成功と同じく言葉で説明不可能な日頃の小さな根回しや感覚的なもの?による部分が多くて一緒にいた人たちですら説明不可能だろう。でもそれなのにこの本では精一杯その辺りの部分を要所要所ではあるけど真実を垣間見させてくれた。
とにかく僕をドキドキさせて寝付けなくしてくれたのは劉邦の汚いと一言で片付けてしまえるような所業の数々だ。
ずっと好きだった子が実はヤ○マンだと噂で聞いたときのようなショックだった。
しかしそれを乗り越えて少年は青年に成長していく。
ああ、僕も劉邦の真実を受け止めて一皮むけてやるさぁ。
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